この1枚でマスター! 美術品・骨董品を長持ちさせる秘訣を収めたDVD 役立つTips|DVD紹介 美術商に学ぶ、美術品の取り扱いと手入れの基礎知識 骨董・古美術を蒐集し、鑑賞する喜びを深めるためには、ぜひとも知っておくべきことがある。 それは美術品を大事に扱い、手入れを欠かさないこと。 長期間にわたって大切にしながら鑑賞するためには、正しい手入れや保管の方法を知っておく必要がある。 日本の気候風土を考えると、シミ、カビの発生や、虫害などにより価値が損なわれる危険がある。特に繊細な材料と技術が用いられている美術品は、取扱いを間違えると劣化が進み修復が困難となる。やがて本来の高い価値を失うことにつながってしまう。それは人類に長い歴史の中で受け継がれてきた叡智の損失をも意味する。 このDVDでは貴重な文化的遺産である美術品を、良好な状態で後世に残すための保管法や手入れの知識を詳しく紹介している。100年以上にわたり日本の美術品の流通を支えてきた、東京美術倶楽部に所属する美術商たちによる、伝統の中で培われた技術を初公開。ポイントを押さえた解説で、初心者にも分かりやすい内容といえる。絵画・書、茶道具、刀剣・甲冑、鑑賞美術の全4分野から、使用する道具の紹介や保管や手入れの順序など、具体的な所作によって実践的に学ぶことができる。 ◎関連動画「美しく整える① 箱の仕舞い方・ひもの結び方」 保存温度や湿度、車での運搬方法、美術品を傷付けずに外箱から取り出す方法、風呂敷や紐の結び方から始まり、自己流に陥りがちな掛け軸の扱い方、茶入れの見どころ「土見せ」の汚れを防止する方法など、慎重さが要求される所作を、初心者でも再現できる丁寧な表現で解説している。また、各分野に該当する美術品を扱った全28頁オールカラーの用語集も付録として同封されているので、美術品の種類と用途について動画を見ながら理解することが可能になる。 そして収録作家・作品は、横山大観、児島善三郎、小林古径、髙山辰雄、松尾敏男、西本願寺本三十六人集・石山切、歌川広重、円山応挙、中尊寺経、黄伊羅保茶碗、三池光世・刀、春田勝光・胴丸具足、尾形乾山、唐三彩鳳首瓶、青銅饕餮文鼎、興福寺千体仏、籔内佐斗司など。科学的鑑定や多くの専門家の意見を参考にした鑑定業務で絶大な信用を得ている、東京美術倶楽部だからこそ揃えることが実現した名品の数々を動画で鑑賞することができる。美術品の取り扱いや手入れの基礎講座だけでなく、これもまたDVDの大きな魅力のひとつである。 骨董・古美術の蒐集を始めたばかりの初心者から、充実のコレクションを所持する上級者まで、美術愛好家にとって必携の一枚といえよう。 ◎お求め・詳細は 目の眼オンラインストア DVD 美術商に学ぶ 美術品取扱いと手入れの基礎知識 RELATED ISSUE 関連書籍 目の眼2025年8・9月号No.582 古美術をまもる、愛でる 日本の古美術には、その品物にふさわしい箱や仕覆などを作る文化があります。 近年では、そうした日本の伝統が海外でも注目されるようになってきましたが、箱や台などをつくる上手な指物師、技術者は少なくなっています。 そこで今回は、古美術をまもる重要なアイテムである箱・台などに注目して、数寄者のこだわりと制作者たちの工夫をご紹介します。 試し読み 雑誌/書籍を購入する 読み放題を始める POPULAR ARTICLES よく読まれている記事 骨董ことはじめ④ “白”を愛した唐という時代 History & Culture | 歴史・文化 東西 美の出会い 日本・オーストリア文化交流の先駆け|ウィーン万国博覧会 森本和夫History & Culture | 歴史・文化 連載|辻村史朗(陶芸家)・永松仁美(昂KYOTO) 辻村史朗さんに “酒場”で 学ぶ 名碗の勘どころ「井戸茶碗」(後編) Ceramics | やきもの 夏休みにおすすめ! 古代ガラスの展覧会 Ornaments | 装飾・調度品 連載|辻村史朗(陶芸家)・永松仁美(昂KYOTO) 辻村史朗さんに “酒場”で 学ぶ 名碗の勘どころ「志野茶碗」(前編) Ceramics | やきもの 連載|辻村史朗(陶芸家)・永松仁美(昂KYOTO) 辻村史朗さんに “酒場”で 学ぶ 名碗の勘どころ「志野茶碗」(後編) Ceramics | やきもの 連載|真繕美 唐津の肌をつくるー唐津茶碗編 最終回 繭山浩司・繭山悠Ceramics | やきもの 名碗を創造した茶人たち Vassels | うつわ 骨董ことはじめ⑧ 昭和100年のいまこそ! 大正〜昭和の工芸に注目 Others | そのほか 茶の湯にも取り入れられた欧州陶磁器 阿蘭陀と京阿蘭陀 Ceramics | やきもの 書の宝庫 日本 人の心を映す日本の書 Calligraphy & Paintings | 書画 リレー連載「美の仕事」|土井善晴 土井善晴さんが向き合う、桃山時代の茶道具 土井善晴Ceramics | やきもの