目の眼2024年3月号 No.570

いとしき煎茶器

あそびと品位

2024年02月15日 発売

定価 1,650円(税込)

茶は現代では嗜好品として愛飲されていますが、古くは薬として用いられ、その後も最新の大陸文化を背負って輸入され、中世から近代の日本カルチャーにも大きな影響を与えてきました。なかでも煎茶は江戸初期にもたらされ、将軍家から庶民まで広く親しまれ昭和初期まで隆盛を誇りました。またその道具も、平和な時代の気風を表すかのようなすっきりしたデザインのものが多く、シンプル&ミニマルデザインを好む現代人の暮らしにも取り入れられています。今号ではモノ目線で煎茶器の魅力と今の生活にあった取り合わせを紹介します。

MENOME CHANNEL

特集 Special Feature

いとしき煎茶器 あそびと品位

《はじめに》 

煎茶とはどういうものか 理想郷でひとり遊び

《第1部》 

潮田洋一郎新連載「 漢籍煎茶趣味」 特別編

抹茶のしつらいと世界観

「顔輝二仙図」をめぐって

煎茶料理の世界 三友居×佃 一輝

煎茶の名品を語る 佃 一輝×佃 梓央

 

《第2部》 

煎茶の博物館 入間市博物館

コレクターの眼 佐々木一高

 

古美術店を訪ねて

小野静観堂[ 岐阜]

前田壽仙堂[ 名古屋]

天然堂[ 名古屋]

海老屋美術店[ 東京]

志村道具店[ 東京]

 

コラム

[ 雪山酔夢] 近衞忠大 

[ 骨董片々録] 勝見充男

[ 京都女子ログ] 永松仁美  

[ 大英博物館] 矢野明子

 

 

小特集

魅惑の朝鮮陶磁/謎解き奥高麗茶碗 根津美術館

 

 

連載

ほっとけない仏たち 特別編 1

大悲山の石仏群(南相馬市) 青木 淳  

菓子皿考 内田風知

七つの海を渡る中国陶磁 

龍を描いた明清の磁器(下)日本が注文した器

金 立言

寄り添うかたち 弥生の景色 宇井浩一

日本刀 五ヶ伝の旅 備前伝 古一文字助宗・宗吉

田野邉道宏 

美の仕事 繭山龍泉堂 土井善晴

 

 

トピックス&レポート

李朝白磁の美[ボナムズNY]

南宋龍泉窯/CELADON : FLAT 伊藤秀人[ 繭山龍泉堂]

アートフェア東京2024

酒次[平野古陶軒]

オークション情報

生生流転[ Siva Studio]

古美術イベント[ 古美術いもと/工芸青花+honogra]

卒寿記念 人間国宝 鈴木藏の志野展[国立工芸館]

美術店案内マップ  

骨董市・骨董フェア情報

展覧会情報

次号予告

COMING NEXT

次号予告

『目の眼』4月号 特集「土偶と埴輪」

日本で誕生した土偶と埴輪は世界でも人気を集めています。土偶は、近年の縄文ブームとともに評価がとても高くなっています。一方で、古代美術の不動のアイドルといえば埴輪ですが、今年は大きな埴輪展もひかえ、はにわブームが再燃しそうです。独特な装飾性をもつ抽象的な土偶とシンプルでおだやかな埴輪。縄文から古墳時代にかけて、これほど大きく変貌したのはなぜでしょうか。古代日本人の表情を眼で見られる土偶と埴輪をご紹介して、日本文化の原点をさぐります。