目の眼10月号発売

目の眼10月号本日発売。特集は「金沢〜富山 民藝の里を旅する」です。
金沢〜富山と民藝とは、あまり関係がないように思いますが、
実は柳宗悦が城端の寺院であの独特の字体につながる文字を見た地であり、
「美の法門」を書き上げた地でもあります。
また、棟方志功は福光になんども滞在し、東京から疎開して住んだ場所。
福光の風光や人々が作品作りに大いなる影響を与えました。
今回は、若松英輔さんが金沢〜富山を白洲編集長と旅して、
長編の紀行文を書いていただきました。
知られざる逸話も紹介している目の眼10月号、
お近くの書店、アマゾンなどでお買い求め下さい。
表紙1710ol

RELATED ISSUE

関連書籍

目の眼2024年9月号 No.576

信楽の佇まい

土味と釉流しの色香

六古窯のなかでも好む人が多い信楽(しがらき)。他の古窯よりやや遅い鎌倉時代に生まれたとされ、壺や甕、鉢を生産していましたが、15世紀後半に茶の湯の道具として重宝されるようになります。釉薬をかけず、素地を高温で焼く「焼締」の陶器で、赤褐色の火色や焼成された際にできる自然釉の流れ、石ハゼ、焦げなどの見どころが多く、均等ではないスタイルは茶人たちの「侘数奇」の美に通じ、多くの文化人に好まれました。昭和40年代に古窯の一大ブームが起こった時の中心にあり、いまも古美術好きを魅了する信楽の魅力に迫ります。