風狂と遊戯 閑に読む一休と良寛 室町時代、応仁の大乱を生き延びて地獄のような京の都を阿修羅のように駆けた風狂僧、一休。 幕藩体制が行き詰まりを見せ、頽廃堕落した時代でありながら同時に文化爛熟の時代でもあった文化・文政期に越後の一隅の山中で孤絶の後半生を送った野僧、良寛。日本という国が日々凋落衰退し滅亡の予兆が見える、この現代という末世に、良寛と一休を知り、その文学を読むことが、なにを示唆しもたらしてくれるのか。古今東西の詩人とその世界を語り尽くした著者が、いまこそ誰も知らない一休と良寛の詩を読み解く。 【著者】 枯骨閑人 沓掛良彦( くつかけ・よしひこ) 1941年生まれ。 東京大学大学院博士課程修了。東京外国語大学名誉教授。もと西洋古典文学専攻。 廃業後は狂詩・非句(ひいく)・戯文作者。主著『屁成遺響』(酔生社)。 東洋文学関係の著作として、「和泉式部幻想」(岩波書店)、「式子内親王私抄」(ミネルヴァ書房)、「西行弾奏」(中央公論新社)、「太田南畝」(ミネルヴァ書房)、「表現者一休」(研文出版)、「陶淵明私記」(大修館書店)、「壺中天醉歩」(同) などがある。ほかにギリシア・ラテン文学、フランス文学に関する著訳書多数。 RELATED ISSUE 関連書籍 目の眼 電子増刊第4号(2025.6月) 林屋亀次郎の眼 デジタル月額読み放題サービス 今特集は、書籍「林屋亀次郎の眼」(2025年6月発行)の見どころを紹介。昭和初期の実業家・林屋亀次郎の人物像や、コレクションのなかから名品をセレクトして茶道具の必須アイテムを初めての方にもわかりやすく解説しています。茶道具の来歴や人となりを知ることで、コレクションへの理解が深まるきっかけになればと思います。 また今回から「シリーズ連載 目の眼的骨董遊学」と題し、各地の骨董街とそこに佇む古美術店を訪ねるレポート記事を紹介していきます。今回はそのスタートとして上野・湯島・本郷にスポットをあてていきます。 試し読み 購入する POPULAR ARTICLES よく読まれている記事 新刊発売 「まなざしを結ぶ工芸」著者インタビュー 本田慶一郎と骨董と音楽と People & Collections | 人・コレクション 骨董ことはじめ② めでたさでまもる 吉祥文に込められたもの History & Culture | 歴史・文化 東京アート アンティーク レポート#2 いざ美術店へ |「美術解説するぞー」と行く! 鑑賞ツアー レポート Others | そのほか 連載|辻村史朗(陶芸家)・永松仁美(昂KYOTO) 辻村史朗さんに “酒場”で 学ぶ 名碗の勘どころ「井戸茶碗」(後編) Ceramics | やきもの 古信楽にいける 花あわせ 横川志歩 Vassels | うつわ 連載|美の仕事・茂木健一郎 テイヨウから、ウミガメに辿りついたこと(壺中居) Ceramics | やきもの 白磁の源泉 中国陶磁の究極形 白磁の歴史(2) Ceramics | やきもの 展覧会レポート|泉屋博古館東京 “物語(ナラティブ)”から読み解く青銅器の世界 Others | そのほか TSUNAGU東美プロデュース 古美術商が語る 酒器との付き合い方 Vassels | うつわ 昭和時代の鑑賞陶磁ブーム 新たなジャンルを作った愛陶家たち People & Collections | 人・コレクション 大豆と暮らす#1 受け継がれる大豆と出逢い、豆腐屋を開業 Others | そのほか 連載|真繕美 唐津の肌をつくるー唐津茶碗編 最終回 Ceramics | やきもの