オークション情報

5/10開催|雅寳GAVEL春季オークション

Others | そのほか

gavel auction20250510

 

大阪を拠点に中国や朝鮮半島などの文物を扱う「GAVELオークション」が、5月10日土曜日に春季オークションを開催する。“ガベル”とは、競売人が手に持つ木槌のこと。落札者が決まる際に打ち下ろされ、会場内に響きわたる音を印象的に感じた人も多いだろう。

 

同社は5月と11月の年2回セールを開催しているが、今回も「ホテル阪神」を会場として開催される。次世代型と謳っているように、インターネットを駆使したライブオークションを取り入れ、会場と同時進行で行うほか、競売にかけられる全作品を掲載したWEBカタログも詳細な内容が網羅されている上にサクサクと見やすいのが特徴だ。

 

今回も古代の殷周青銅器から清代の陶磁器まで400点近くが出品される。注目のハイライト品から、以下の2つを紹介しよう。サイトのオークションカタログでは、作品のカット数も多く、解説文などもあるので、詳細をじっくり確認することができる。トップページのバナーをクリックするとGAVELオークションのカタログページへ移動するので、いまからチェックしてみてはどうだろう。

 

 

 

0151
清高宗御筆花鳥冊頁
size : 作品 19.5×29cm 冊頁 27.8×36.5cm
清乾隆 水墨紙本 畫冊 一冊12開
乾隆元年(1736)御筆
來歷:陳寶琛舊藏 滬瀆王清波
JPY: 8,000,000〜12,000,000
RMB: 390,000〜585,000

 

 

Lot151)清高宗乾隆帝御筆の花鳥冊

12枚からなる。それぞれ杏苑春声(朱文印“中和”“染翰”)、淇園風暖(朱文印“浴德”)、薰風鳥語(朱文双獣印“羽亦太和”)、蕣花笑日(白文印“惟精惟弌”)、翠篠喧晴(朱文印“絜矩”)、薝蔔栖禽(朱文双獣印“楽天”)、疎枝喚雨(朱文印“乾隆宸翰”)、白頭高節(白文印“涵虚朗鑑”)、古翠嬌紅(白文印“會心不遠”)、原上和鳴(白文印“墨雲”)、碧玉双栖(白文印“幾暇臨池”)、楽意相関(朱文印“乾”“隆”)である。

落款の「丙辰夏」は乾隆元年(1736)の夏であろう。1924年にラストエンペラー溥儀が陳寶琛に下賜されたもので、1930年に表装し直された。

 

清高宗は乾隆帝愛新覚羅・弘曆(1711-1799)のことで、清朝六代目の皇帝で、在位六十年間(1735-1795)、清代最も功績をあげた皇帝の一人である。収蔵に富み、書道絵画に巧みである。陳寶琛(1848-1935)、号は弢盦・陶盦など、福建閩県(今福建省福州市)の人である。同治七年(1868)の進士、内閣学士・礼部侍郎等の要職を歴任した。清朝晩期の政治家・学者で、ラストエンペラー宣統皇帝溥儀の師でもある。書道絵画に巧みである。

GAVELオークション カタログより 作品全体もご覧いただけます]

 

 

 

 

0152
明王陽明手書詩翰 (画像は部分)
size : 題跋102×33cm 作品 744×32cm
明代 水墨紙本 手卷
箱款:長尾甲 來歷:滬瀆王清波 
JPY: 8,000,000〜12,000,000
RMB: 390,000〜585,000

 

 

Lot152)王陽明手書長卷「夜宿玉笥山雲儲洞用李簽事韻」、七言の長詩、行書

王陽明の書法は米芾・鮮于枢・趙孟頫等の影響を受け、筆法は遒勁有力にして穏健で、霊巧を失わない。現存する王陽明の書道作品は少なく、しかも伝世品に書信が多い。本作品は王陽明自作詩文の手書長卷で、極めて珍しい。

GAVELオークション カタログより 作品全体もご覧いただけます]

 

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