[オークション情報]藤田美術館所蔵重要中国美術品オークション開催

『目の眼』3月号でご紹介した「アジア・ウィーク・ニューヨーク」が、3月8日から10日の日程で開催されています。期間中のオークションで、特に前評判の高かった「藤田美術館所蔵重要中国美術品オークション」が、昨日3月15日(日本時間の今朝)に現地のクリスティーズで行われ、青銅器や古書画など計31品が出品され、落札総額:2億6千280万USドル(約301億円)を達成しました。この記録は、これまでのアジア・ウィーク一連のオークション落札総額を更新する結果となりました。

 ◆ オークション情報(各品の落札結果をご覧いただけます): クリスティーズ

 

『目の眼』2014年10月号でも、特集「関西の二大実業家が獲った東洋の宝」で、藤田美術館の歴史やコレクションの数々を紹介しています。これを機に、美術館情報をあらためてチェックして訪れてみてはいかがでしょう。

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信楽の佇まい

土味と釉流しの色香

六古窯のなかでも好む人が多い信楽(しがらき)。他の古窯よりやや遅い鎌倉時代に生まれたとされ、壺や甕、鉢を生産していましたが、15世紀後半に茶の湯の道具として重宝されるようになります。釉薬をかけず、素地を高温で焼く「焼締」の陶器で、赤褐色の火色や焼成された際にできる自然釉の流れ、石ハゼ、焦げなどの見どころが多く、均等ではないスタイルは茶人たちの「侘数奇」の美に通じ、多くの文化人に好まれました。昭和40年代に古窯の一大ブームが起こった時の中心にあり、いまも古美術好きを魅了する信楽の魅力に迫ります。