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目の眼2024年8月号 No.575

阿蘭陀

魅力のキーワード

2024年07月16日 発売

定価 1,650円(税込)

「阿蘭陀」とはオランダと読み、近世にヨーロッパで中国陶磁を写して作られた色絵陶磁です。江戸時代にもたらされ、茶陶として愛用されました。「阿蘭陀」は必ずしもオランダで作られたやきものだけではなく、フランスやイギリスで作られたものもあり、それぞれに異なるところも魅力のひとつです。華やかで奥深い「阿蘭陀」の世界をご紹介します。

特集 Special Feature

阿蘭陀 魅力のキーワード

阿蘭陀 —茶人の異国趣味

[対談] 阿蘭陀の謎と魅力/西田宏子×河合知己

加賀百万石の舶来趣味を受け継ぐ/谷庄

阿蘭陀を語る/茶道具商ながさか

阿蘭陀の何とも言えない柔らかさ/河善

阿蘭陀好みの酒器と茶器/大光明寺

阿蘭陀のルーツ デルフト/レオン—ポール・ファン・ヘーレン

現代にやってきた「阿蘭陀」/ギャラリーウチウミ

デルフトの癒やしの魅力/木雞

驚異的な写しの技 京阿蘭陀/海老屋美術店

 

コラム

[ 骨董片々録] 勝見充男

[ 京都女子ログ] 永松仁美  

[ Vintage Furniture] 大塚久美子

 

連載

漢籍煎茶趣味潮田洋一郎

菓子皿考/内田風知

ほっとけない仏たち 宮城 3

称名寺の阿弥陀如来(亘理町)/青木 淳 

七つの海を渡る中国陶磁 

人物文様は物語る(五) 「魁星、斗を点ずる」/金 立言

日本刀五ヶ伝の旅 備前伝 片山一文字則房/田野邉道宏

美の仕事 ル・ミディ /村治佳織

花ノ風物 奈々八/池坊専宗

 

トピックス&レポート

内藤コレクション 写本—いとも優雅なる中世の小宇宙 [国立西洋美術館]

ギャラリー渕崎/東美「工+藝」受賞作品発表

フランス陶器に見る〝日本〟/柴田アニー・政章

北斎 グレートウェーブ・インパクト—神奈川沖浪裏の誕生と軌跡—[すみだ北斎美術館]

超・日本刀入門 revive [静嘉堂@丸の内]

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書評

次号予告

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次号予告

9月号特集 「信楽のカタチ 土味が魅せる古窯」

六古窯のなかでも好む人が多い信楽。他の古窯よりやや遅い鎌倉時代に生まれたとされ、壺や甕、鉢を生産していたが、15世紀後半に茶の湯の道具として重宝されるようになります。水指が尊ばれたほか、種壺などに用いられた小さな壺はまるで人が蹲る姿に似ていることから「蹲」と呼ばれ花生に使われました。釉薬をかけず、素地を高温で焼く「焼締」の陶器で、赤褐色の火色や焼成された際にできる自然釉の流れ、石ハゼ、焦げなどのみどころが多く、均等ではないスタイルは、茶人たちの「侘数奇」の美に通じ、近現代でも白州正子や小林秀雄ら、文化人に好まれました。昭和40年代に古窯の一大ブームが起こった時の中心にあったのも信楽。いまも古美術好きを魅了する信楽の魅力に迫ります。

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