企画展紹介|銀座 蔦屋書店 日本刀・根付売場 春画と根付の世界をたのしむ RECOMMEND みなさんは「春画根付」というものを知っていますか? 春画の世界観を根付彫刻で表現したもので、江戸時代にいろいろ作られました。 日本人は古来から性におおらかな民族で、春画も平安時代にはすでにその原型があったと考えられ、江戸時代になるとさかんに描かれました。これを見て楽しんだのは一部の男性・・・だけでなく、良家のお姫様から庶民まで老若男女幅広い人々に親しまれたのが日本のおもしろいところ。明治以降は公序良俗に反するとして規制されましたが、2013年に大英博物館で春画展が開催されると、9万人近くもの来場者が訪れて大絶賛され、それ以降、日本でもその文化的価値が認められつつあります。 また根付も、日本人独特の「粋」を表現した装身具として江戸時代に普及し実に多彩な作品が作られました。そのなかで春画根付は、単にエロティックなテーマだけにとどまらず、さまざまな物語やモティーフが立体的に表現され、一見ふつうの根付に見えて、裏返したり、隠された蓋をひねると性器があらわれるなどギミックも多彩で、その発想の工夫、職人技の見事さに驚かされます。 そんな春画根付の展示会が現在、銀座 蔦屋書店にて開催されています。作品提供は『目の眼』でもおなじみの根付専門店「提物屋」。 7月15日には、提物屋代表の吉田ゆか里さんと、春画ウォッチャーの春画ールさんのトークショーも開催されます。 これを機になかなかまとめて見る機会のない春画根付の世界をぜひ体験してください。 根付における春画 —エロティックの構想ー 会期: 開催中– 2025年7月23日(水) ※終了日は変更になる場合があります。 時間: 銀座 蔦屋書店Webサイトをご確認ください。 場所: 銀座 蔦屋書店 日本刀・根付売場[GINZA SIX 6F] 主催: 銀座 蔦屋書店 協力: 提物屋(SAGEMONOYA) 問い合わせ先 :03-3575-7755 RELATED ISSUE 関連書籍 目の眼2025年10・11月号No.583 名古屋刀剣博物館 サムライコレクション 2024年に新しくオープンした名古屋刀剣博物館(名古屋刀剣ワールド)。 東建コーポレーション蒐集の500振を超える刀剣のほか、甲冑や刀装具、武具など、武将をテーマにした絵画など、貴重な資料群を所蔵。それらをできるだけわかりやすく紹介したいと様々な工夫が施された展示も見どころとなっている。今回は、本誌刀剣ファンのために同館の見どころや貴重な作品をご紹介。 試し読み 購入する 読み放題始める POPULAR ARTICLES よく読まれている記事 古唐津の窯が特定できる「分類カード」とは? 村多正俊Ceramics | やきもの 茶の湯にも取り入れられた欧州陶磁器 阿蘭陀と京阿蘭陀 Ceramics | やきもの コラム|大豆と暮らす#5 消えかかる台湾との縁。台湾で生まれた祖父と、日本で生きた曽祖父の物語 稲村香菜History & Culture | 歴史・文化 名碗を創造した茶人たち Vassels | うつわ 大豆と暮らす#3 おから|大豆がつなぐ、人と食 稲村香菜Others | そのほか 根付 怪力乱神を語る 掌の〝吉祥〟を読み解く根付にこめられた想い Ornaments | 装飾・調度品 白磁の源泉 中国陶磁の究極形 白磁の歴史(1) 新井崇之Ceramics | やきもの 連載|真繕美 古唐津の枇杷色をつくる – 唐津茶碗編 2 Ceramics | やきもの 東西 美の出会い 日本・オーストリア文化交流の先駆け|ウィーン万国博覧会 森本和夫History & Culture | 歴史・文化 世界の古いものを訪ねて#3 ケルン大聖堂 響きあう過去と現在 ー 632年の時を超え、未来へ続く祈りの建築 山田ルーナHistory & Culture | 歴史・文化 夏休みにおすすめ! 古代ガラスの展覧会 Ornaments | 装飾・調度品 稀代の美術商 戸田鍾之助を偲ぶ People & Collections | 人・コレクション