目の眼2023年2月号 No.557

木地盆

数寄の結界

2023年01月16日 発売

定価 1,650円(税込)

木地盆とは、木材から削り出したままか、もしくは薄く生漆を拭いただけの簡素なもので、本来は料理などを運ぶための道具であった。しかし近年、その詫びた風情や、長年の使用により杢目が艶やかな味わいになった盆が、酒器やうつわをより魅力的に見せると愛好家の間で高く評価され、人気が急上昇している。酒器を置くだけで場を荘厳するような魅力あふれる木地盆とその愉しみ方をたっぷりと紹介したい。

MENOME CHANNEL

特集 Special Feature

座談会 人の手で成る 木地盆のおもしろさ/
森田直×青柳恵介×勝見充男
名盆をたずねて
秦秀雄遺愛の木地盆
木工作家 佃眞吾さんの座右の木地盆
一生愉しめる三枚の盆
盆好き店主の古美術店
舞台としての木地盆/honogra
さりげない脇役の美/花元
九州の山が育んだ矢部盆/参拾六番
工夫で広がる木地盆使い/志村道具店
木地盆コーディネート4選/LAPIN ART GALLERY

 

連載

佳風亭自酌録 酒器と酒と肴 新連載/
潮田洋一郎
菓子皿考/内田風知
美術史家むかし語り 新連載/
(2)交流 アメリカの日本美術/
村瀬実恵子/西田宏子
ほっとけない仏たち 大分臼杵のホキ石仏群(臼杵市)
/青木 淳
舞台裏の辰星たち 小西大閑堂 小西基仁(前編)
/平野龍一
日本刀 五ヶ伝の旅 閑話休題/
田野邉道宏
美の仕事 前坂晴天堂 /土井善晴

 

トピックス&レポート

大阪の日本画
[大阪中之島美術館]
アーツ・アンド・クラフツとデザイン
[愛知県陶磁美術館]
兵馬俑と古代中国 ―秦漢文明の遺産―
[上野の森美術館]
遊びの美
[根津美術館]
不変/普遍の造形
―住友コレクション中国青銅器名品選―
[泉屋博古館東京]
リュイユ フィンランドのテキスタイル:トゥオマス・ソパネン・コレクション
[京都国立近代美術館]
向付 心躍る懐石のうつわ
[サンリツ服部美術館]
アイヌの衣装―迫力ある布の造形―
[静岡市立芹沢銈介美術館]
揃い踏み 細川の名刀たち ―永青文庫の国宝登場―
[永青文庫]
富士山芸術の源泉
[静岡県富士山世界遺産センター]

 

コラム

[雪山酔夢] 近衞忠大
[骨董片々録] 勝見充男
[京都女子ログ] 永松仁美  新連載
[Vintage Furniture] 大塚久美子

美術店案内マップ
骨董市・骨董フェア情報
展覧会情報
書評
次号予告

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【お詫びと訂正】

下記連載内に誤りがありました。お詫びして訂正申し上げます。

◆ 連載「ほっとけない仏たち」86ー大分7 臼杵のホキ石仏群(臼杵市) 74頁8行目より

正:お元気な田邉三郎助・濱田隆・辻惟雄・西川杏太郎・水野敬三郎といった昭和時代の美術史界を牽引された先生方に登壇していただいた。

◆ 連載「舞台裏の辰星たち」第36回 101頁9行目より

正:祖父の兄弟に龍治郎という人がいて、その影響で祖父も中国美術に入るんですよ。出光の大きな銅器とかはほとんど龍治郎が扱ったものです。