イベント紹介|スキモノムスヒ 茶と酒と人と道具と 軽やかに結ぶ スキモノムスヒ RECOMMEND 左から主催メンバーの戸田貴士さん、徳淵卓さん、山口昌伸さん、藤田清さん 2023年より始動した「スキモノムスヒ」の会が、今秋、いよいよ東京で初開催される。 「スキモノムスヒ」の会とは、酒と茶を楽しむ数寄者のための小さな茶事として始まった超限定のイベントで、第一回目は博多で茶酒房を運営し日本茶文化の発振、普及につとめる「万yorozu」、第二回目は昭和初期に大阪財界で活躍した山口吉郎兵衛の旧宅で、そのコレクションの保存公開につとめる滴翠美術館、第三回目は昭和の数寄者・谷川茂次郎によって京都・吉田山山頂に築かれた茶苑跡地でカフェと茶室を運営する「茂庵」と、開催場所を毎回変えながら、その景観に合わせ趣向を凝らした茶事を開催している。 仕掛け人である主催メンバーは、藤田美術館の藤田清館長、滴翠美術館の山口昌伸副館長、万yorozuの徳淵卓氏、谷松屋戸田の戸田貴士氏といういずれ劣らぬこだわりの強い4名の数寄者たち。スキモノとは数寄者こと、またムスヒとは産霊、むす・むすぶの語源で、ものを生み出し、発展させる霊的な力を意味し、古事記にも登場する神道の概念を意味するそうだ。ムスヒという言葉は徳淵さんのアイデアで、数寄者(スキシャ)ではなく敢えて「スキモノ」とするのはどうか、というのは藤田さんの案から生まれた。 11月に行われる第四回は会場を東京に移し、数寄屋建築の粋を集めた料亭「大橋茶寮」にて開催される。雑誌『目の眼』2025.12月/1月号で紹介予定の伊藤穰一さん(千葉工業大学学長/ベンチャーキャピタリスト)も特別ゲストとして参加するそうで、「通貨」や「財」という言葉がキーワードになりそうだ。予約も埋まりつつあるようだが古い茶道具や懐石道具を手に取りながら、スキモノ同士で語り合える唯一無二の会、ぜひご参加いただきたい。 Information 第四回 スキモノムスヒ 会期 2025.11月22日(土)〜23日(日) 会場 大橋茶寮 住所 東京都港区虎ノ門5丁目6−6[アクセス:東京メトロ「神谷町」下車徒歩4分、「六本木一丁目」下車徒歩7分] TEL 万 yorozu (092-724-7880) RELATED ISSUE 関連書籍 目の眼 電子増刊第6号 残欠 仏教美術のたからもの デジタル月額読み放題サービス 今特集では仏教美術の残欠を特集。 残欠という言葉は、骨董好きの間ではよく聞く言葉ですが、一般的にはあまり使われないと思います。ですが、骨董古美術には完品ではないものが多々あります。また、仏教美術ではとくに残欠という言葉が使われるようです。 「味わい深い、美しさがあるからこそ、残欠でも好き」、「残欠だから好き」 残欠という響きは実にしっくりくる、残ったものの姿を想像させます。そこで今回は、残った部分、残欠から想像される仏教美術のたからものをご紹介します。 試し読み 購入する 読み放題始める POPULAR ARTICLES よく読まれている記事 新しい年の李朝 李朝の正月 青柳恵介 青柳恵介People & Collections | 人・コレクション 古信楽にいける 花あわせ 横川志歩 Vassels | うつわ 大豆と暮らす#4 骨董のうつわに涼を求めて ー 豆花と冷奴 稲村香菜Others | そのほか アンティーク&オールド グラスの愉しみ 肩肘張らず愉しめるオールド・バカラとラリック Vassels | うつわ 展覧会レポート|大英博物館「広重展」 名所絵を超えた“視点の芸術”が、いま問いかけるもの 山田ルーナCalligraphy & Paintings | 書画 イベント紹介|現代素材問答 -ristorante DONO- ristorante DONOから始まる、「美味しいは、美しい」という新しいアートの在り方 Vassels | うつわ ビンスキを語る ビンスキは どこからきたのか 〜その美意識の起源を辿る History & Culture | 歴史・文化 TSUNAGU東美プロデュース 古美術商が語る 酒器との付き合い方 Vassels | うつわ 百済から近代まで 歴史の宝庫、韓国・忠清南道(チュンチョンナムド) History & Culture | 歴史・文化 連載|辻村史朗(陶芸家)・永松仁美(昂KYOTO) 辻村史朗さんに “酒場”で 学ぶ 名碗の勘どころ「井戸茶碗」(後編) Ceramics | やきもの 展覧会情報 装い新たに 荏原 畠山美術館として開館 History & Culture | 歴史・文化 骨董ことはじめ⑧ 昭和100年のいまこそ! 大正〜昭和の工芸に注目 Others | そのほか