池坊×目の眼

目の眼12月号の特集は、いけばなの歴史を体現してきた池坊とのコラボレーション。華道家元四十五世池坊専永氏と華道家元池坊 次期家元池坊専好氏に特別にお願いして、お気に入りの古器に秋の花をいけていただきました。池坊専永氏にはふだん花器としては使わない根来瓶子や土器、須恵器などにいけていただき、法灯を守る六角堂を舞台としました。また、池坊専好氏には、会員制の倶楽部&レストランとして評価の高いAIC秋津洲京都を舞台に、洋風の部屋を含めた現代的な空間でのいけばなを披露していただきました。ご自身での花器選びや撮影場所選びなども掲載していますので、古器を使ったいけばなの参考にもなるのではないでしょうか。目の眼12月号は11月1日発売です。

2017-12特集扉

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目の眼2024年9月号 No.576

信楽の佇まい

土味と釉流しの色香

六古窯のなかでも好む人が多い信楽(しがらき)。他の古窯よりやや遅い鎌倉時代に生まれたとされ、壺や甕、鉢を生産していましたが、15世紀後半に茶の湯の道具として重宝されるようになります。釉薬をかけず、素地を高温で焼く「焼締」の陶器で、赤褐色の火色や焼成された際にできる自然釉の流れ、石ハゼ、焦げなどの見どころが多く、均等ではないスタイルは茶人たちの「侘数奇」の美に通じ、多くの文化人に好まれました。昭和40年代に古窯の一大ブームが起こった時の中心にあり、いまも古美術好きを魅了する信楽の魅力に迫ります。