風狂と遊戯 閑に読む一休と良寛 室町時代、応仁の大乱を生き延びて地獄のような京の都を阿修羅のように駆けた風狂僧、一休。 幕藩体制が行き詰まりを見せ、頽廃堕落した時代でありながら同時に文化爛熟の時代でもあった文化・文政期に越後の一隅の山中で孤絶の後半生を送った野僧、良寛。日本という国が日々凋落衰退し滅亡の予兆が見える、この現代という末世に、良寛と一休を知り、その文学を読むことが、なにを示唆しもたらしてくれるのか。古今東西の詩人とその世界を語り尽くした著者が、いまこそ誰も知らない一休と良寛の詩を読み解く。 【著者】 枯骨閑人 沓掛良彦( くつかけ・よしひこ) 1941年生まれ。 東京大学大学院博士課程修了。東京外国語大学名誉教授。もと西洋古典文学専攻。 廃業後は狂詩・非句(ひいく)・戯文作者。主著『屁成遺響』(酔生社)。 東洋文学関係の著作として、「和泉式部幻想」(岩波書店)、「式子内親王私抄」(ミネルヴァ書房)、「西行弾奏」(中央公論新社)、「太田南畝」(ミネルヴァ書房)、「表現者一休」(研文出版)、「陶淵明私記」(大修館書店)、「壺中天醉歩」(同) などがある。ほかにギリシア・ラテン文学、フランス文学に関する著訳書多数。 RELATED ISSUE 関連書籍 目の眼2025年2・3月号No.579 織部のカタチ アバンギャルドな粋 戦国時代に一世を風靡した織部焼。歴史上に生きた人物を後年に名に冠した珍しいやきものです。 大胆な造形と革新的なデザインは多くの人々を魅了し、日本人の美意識を中世から近世へとシフトアップさせました。それから400年、令和の時代となっても織部焼は高い人気を誇っています。今回は伝世の茶道具からうつわ、陶片にいたるまで、多彩な展開を見せた織部を現代に継承し、使いこなす愉しみを紹介します。 試し読み 購入する POPULAR ARTICLES よく読まれている記事 書の宝庫 日本 人の心を映す日本の書 Calligraphy & Paintings | 書画 骨董ことはじめ① 骨董と古美術はどう違う? History & Culture | 歴史・文化Others | そのほか アンティーク&オールド グラスの愉しみ 肩肘張らず愉しめるオールド・バカラとラリック Vassels | うつわ 茶の湯にも取り入れられた欧州陶磁器 阿蘭陀と京阿蘭陀 Ceramics | やきもの 連載|美の仕事・茂木健一郎 テイヨウから、ウミガメに辿りついたこと(壺中居) Ceramics | やきもの 骨董ことはじめ② めでたさでまもる 吉祥文に込められたもの History & Culture | 歴史・文化 最も鑑定がむずかしい文房四宝の見方 硯の最高峰 端渓の世界をみる People & Collections | 人・コレクション 加藤亮太郎さんと美濃を歩く 古窯をめぐり 古陶を見る Ceramics | やきもの 日本橋・京橋をあるく 特別座談会 骨董街のいまむかし People & Collections | 人・コレクション 2023年8月号 特集「猪口とそばちょこ」 不思議に満ちた そばちょこを追って Vassels | うつわ 稀代の美術商 戸田鍾之助を偲ぶ People & Collections | 人・コレクション 古唐津の窯が特定できる「分類カード」とは? Ceramics | やきもの