神山繁さん追悼 俳優の神山繁さんが1月3日に亡くなられました。俳優界屈指の酒器好きで知られた神山さん。目の眼でも昨年2月号に「吞んべえの酒器とうつわ」と題して特集を組ませていただきました。小林秀雄や青山二郎、白洲正子から薫陶を受けたという酒器の道。そのコレクションは愛好家のレベルを超えた味わいのあるものばかりでした。特集の最後の一文「戯言」が辞世の言葉のように響いてきます。謹んでご冥福をお祈りいたします。 「昔は愛用の品を墓の中に迄持っていった人もいましたが、死ねばカルシウム、そんなことはしない。 泣けてくるような入手の喜びや、長い年月味わい、楽しませてくれた物との別れの悲しみ、ーそんなものが一杯つまった物を、(酒器狂いという)病にとり憑かれた後輩どもに渡し、同じ思いを味わわせてやならくてなんとする! 天国か地獄か知らないが、あちらの世で、チビリ、チビリと酒でも飲みながら、後輩どもが、あれこれ狂いまくるさまを、ニヤニヤ笑って眺めていられたら、どんなに楽しいことだろう! さて、あちらにはどんな酒器が用意されてあるのかな!」 神山繁『戯言』より RELATED ISSUE 関連書籍 目の眼2026年2・3月号No.585 須恵器 世界を変えたやきもの SUEKI Change the World これまでにない大規模な須恵器の展覧会が、愛知県陶磁美術館から、兵庫、山口、東京と巡回します。 古墳時代に大陸から渡ってきた窯焼の技術によって、それまで日本になかった硬質のやきものが作られるようになりました。日本最大のイノベーションといわれる須恵器の誕生です。約30年ぶりという本格的な須恵器の展覧会を機会に、コレクターによる須恵器の愛玩の変遷もみながら、ご紹介します。 試し読み 購入する 読み放題始める POPULAR ARTICLES よく読まれている記事 秋元雅史(美術評論家)x 北島輝一(ART FAIR TOKYOマネージングディレクター) スペシャル対談|アートフェア東京19の意義と期待 People & Collections | 人・コレクション 世界の古いものを訪ねて#11 ロンドンのクリスマスより。戦後から続く街で一番控えめなツリー History & Culture | 歴史・文化 イベント紹介|現代素材問答 ristorante DONOから始まる、「美味しいは、美しい」という新しいアートの在り方 Vassels | うつわ 眼の革新 大正時代の朝鮮陶磁ブーム 李朝陶磁を愛した赤星五郎 History & Culture | 歴史・文化 古美術をまもる、愛でる 生糸染めから手機織りで受け継がれる、真田紐師 江南の唯一無二 Others | そのほか 骨董ことはじめ⑥ 骨董ビギナー体験記|はじめて骨董のうつわを買う Others | そのほか インタビュー|作家・澤田瞳子さん 不孤斎が生きた日本美術が変わる時代が面白い People & Collections | 人・コレクション 世界の古いものを訪ねて#3 ケルン大聖堂 響きあう過去と現在 ー 632年の時を超え、未来へ続く祈りの建築 History & Culture | 歴史・文化 小さな煎茶会であそぶ 自分で愉しむために茶を淹れる History & Culture | 歴史・文化 映画レビュー 配信開始|骨董界の夢とリアルを描いた 映画『餓鬼が笑う』 Others | そのほか オークション情報|Christie's クリスティーズNY、北斎の希少な肉筆画や写楽作品、明永樂の甜白釉など。秋季オークションに注目! Others | そのほか 藤田傳三郎、激動の時代を駆け抜けた実業家の挑戦〈後編〉 People & Collections | 人・コレクション