企画展紹介|伊勢屋美術 伊勢屋の茶籠茶箱展 People & Collections | 人・コレクション 東京・西荻窪にある伊勢屋美術・ギャラリー壽庵にて「伊勢屋の茶籠茶箱展」が開催される。 茶籠(ちゃかご)・茶箱(ちゃばこ)とは、茶道具一揃えをコンパクトにまとめた携帯セットのこと。 茶室の中だけでなく旅先などでも手軽に本格的な茶の湯が楽しめるように、通常より少し小さめの茶碗や茶入、茶杓、茶筅、巾筒、振り出しなど茶道具一式が納められ、 茶籠・茶箱ひとつあれば、どこでも簡単にお茶が点てられる。 本来は、茶の湯の達人が一つ一つ道具を厳選しセットを作るのだが、伊勢屋美術の先代主人・猪鼻徳壽氏が趣味と実益を兼ね、何十年もかけて70近くのセットを作り上げた。 猪鼻氏のコレクションは愛好家の間で愛され、生前何度か茶籠茶箱展を開催したが、2019年に惜しまれながら他界された。その様子は『目の眼』2019年7月号の「美の仕事」でも紹介している。 今回は、コロナ禍を経て6年ぶりに猪鼻コレクションが展示即売される貴重な機会となる。 春と夏、2回に分けて、長期間開催されるので、ご興味を持たれた方はぜひ一度ご覧いただきたい。 ※今回、茶籠展の冊子があります。(数に限りがあります) 下記は主催者からのメッセージ ================ 山海川 自分の好きな処でお茶を立てる なんとも言えず楽しい 大先輩H氏の旅のお供に いつもお気に入りの茶籠を持参する 朝になると庭を愛でながら一服 ご相伴に預かったことがある 何かとても豊かで一日の始めが心地よい。 (平成十九年に開催した第二回茶籠茶箱展より猪鼻徳壽氏の文章を抜粋) 小さな籠に所狭しと想いを乗せた道具に心奪われ 長年にわたり蒐集した伊勢屋美術・猪鼻徳壽氏の 茶籠茶箱コレクションの展示即売会 会場: 伊勢屋美術。ギャラリー壽庵 東京都杉並区西荻北4-5-22 https://iseyajuan.com/exhibition31.html 電話:03-3399-2756 会期: 第1回 2025年4月26日(土)~5月11日(日) 第2回 2025年7月5日(土)~7月21日(月) 12:00~18:00 RELATED ISSUE 関連書籍 目の眼2025年4・5月号No.580 浮世絵と蔦重 江戸のメディアミックス 江戸時代中期から後期にかけて、もっとも浮世絵の名品が生まれた全盛期、その時代を牽引した一人が蔦屋重三郎。 蔦屋重三郎は、いまでいうインフルエンサーとして活躍した人物で、喜多川歌麿、東洲斎写楽といった現代では世界的芸術家とみなされる浮世絵師を世に出したことで知られています。 今特集では、蔦屋重三郎の手がけた作品を中心に紹介しつつ、浮世絵が江戸期に果たした役割と、その魅力を紹介します。 購入する POPULAR ARTICLES よく読まれている記事 骨董ことはじめ⑨ みんな大好き ”古染付”の生まれた背景 映画レビュー 配信開始|骨董界の夢とリアルを描いた 映画『餓鬼が笑う』 Others | そのほか 骨董ことはじめ② めでたさでまもる 吉祥文に込められたもの History & Culture | 歴史・文化 連載|真繕美 唐津茶碗編 日本一と評される美術古陶磁復元師の妙技1 Ceramics | やきもの 縄文アートプライベートコレクション いまに繋がる、縄文アートの美と技 Ceramics | やきもの 小さな壺を慈しむ 圡楽窯・福森雅武小壺であそぶ Ceramics | やきもの 眼の革新 大正時代の朝鮮陶磁ブーム 李朝陶磁を愛した赤星五郎 History & Culture | 歴史・文化 連載|辻村史朗(陶芸家)・永松仁美(昂 KYOTO店主) 辻村史朗さんに”酒場”で学ぶ 名碗の勘どころ「井戸茶碗」(前編) Ceramics | やきもの Book Review 会津に生きた陶芸家の作品世界 Others | そのほか 骨董・古美術品との豊かなつきあい方① 自分だけのコレクション、骨董品との出会い方「蒐活」編 Others | そのほか 東京・京橋に新たなアートスポット誕生 TODA BUILDING Others | そのほか 白磁の源泉 中国陶磁の究極形 白磁の歴史(2) Ceramics | やきもの