8月号のご購入ありがとうございました。

8月号のご購入ありがとうございました。おかげさまで広く目の眼を手にとっていただけました。

次号9月号は再評価されている染色家・芹沢けい介を特集します。9月10日の東京日本橋髙島屋を皮切りに、横浜、京都、大阪、仙台と巡回する芹沢けい介展に合わせ、デザイナーとしてばかりでなく、コレクターとしての才能もすぐれた芹沢けい介を紹介します。9月号は8月1日発売です。

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目の眼2024年9月号 No.576

信楽の佇まい

土味と釉流しの色香

六古窯のなかでも好む人が多い信楽(しがらき)。他の古窯よりやや遅い鎌倉時代に生まれたとされ、壺や甕、鉢を生産していましたが、15世紀後半に茶の湯の道具として重宝されるようになります。釉薬をかけず、素地を高温で焼く「焼締」の陶器で、赤褐色の火色や焼成された際にできる自然釉の流れ、石ハゼ、焦げなどの見どころが多く、均等ではないスタイルは茶人たちの「侘数奇」の美に通じ、多くの文化人に好まれました。昭和40年代に古窯の一大ブームが起こった時の中心にあり、いまも古美術好きを魅了する信楽の魅力に迫ります。