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奈良公園の東側になだらかな丘となってひろがる春日山は、古来より神の山として崇められてきました。山麓は神域として保護され、そのなかに春日の神を祀る春日大社が鎮まっています。この春日大社には永い歴史を受け継ぐ宝物が多数伝えられています。1月17日からは、春日にまつわる宝物を展観する東京国立博物館の特別展「春日大社 千年の秘宝」展が催されます。目の眼2月号では、展覧会の紹介とともに、長い間、神域の森深く秘されてきた春日大社の古神宝と信仰によって生まれた美術を紹介します。目の眼は2月号はアマゾンなどのオンライン書店や全国の書店でご注文できます。026-027032033

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目の眼2024年9月号 No.576

信楽の佇まい

土味と釉流しの色香

六古窯のなかでも好む人が多い信楽(しがらき)。他の古窯よりやや遅い鎌倉時代に生まれたとされ、壺や甕、鉢を生産していましたが、15世紀後半に茶の湯の道具として重宝されるようになります。釉薬をかけず、素地を高温で焼く「焼締」の陶器で、赤褐色の火色や焼成された際にできる自然釉の流れ、石ハゼ、焦げなどの見どころが多く、均等ではないスタイルは茶人たちの「侘数奇」の美に通じ、多くの文化人に好まれました。昭和40年代に古窯の一大ブームが起こった時の中心にあり、いまも古美術好きを魅了する信楽の魅力に迫ります。