編集部レポート

スキモノムスヒの会、待望の東京での茶事に初参加

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スキモノムスヒの会

去る11月22日〜23日、東京・虎ノ門にある「大橋茶寮」にて開催された第四回スキモノムスヒに参席させていただいた。ここではそのときの様子を簡単に紹介したい。

 

 

スキモノムスヒ

 

 

 

はじめに|「スキモノムスヒ」とは

「スキモノムスヒ」の会とは、「酒と茶を楽しむ数寄者のための小さな茶事」として始まったのイベントで、仕掛け人は、大阪の藤田美術館館長・藤田清さん、芦屋の滴翠美術館副館長・山口昌伸さん、福岡で茶酒房「万yorozu」を運営し日本茶文化の発振・普及につとめる徳淵卓さん、大阪の茶道具商「谷松屋戸田」主人・戸田貴士さんという4人。このお茶好き、道具好きの4人が「亭主」となってそれぞれ道具を持ち寄り、また趣向を凝らして、かつて隆盛を誇った「数寄者の茶」を復興しようという想いから2023年に始動したいわばプロジェクト型茶事である。

 

 

スキモノムスヒ

スキモノムスヒの主宰者4人(左から主催メンバーの戸田貴士さん、徳淵卓さん、山口昌伸さん、藤田清さん)

 

 

このような趣旨であるため、はなから「大寄せの茶会」ではなく、10名程度の少人数で行われる「茶事」を志向しており、第一回目は徳淵さんの地元である博多「万yorozu」を会場にして開催された。また第二回目は山口さんの地元、昭和初期に大阪財界で活躍した山口吉郎兵衛の旧宅で、そのコレクションの保存公開につとめる滴翠美術館にて、さらに第三回目は昭和の数寄者・谷川茂次郎によって京都・吉田山山頂に築かれた茶苑跡地でカフェと茶室を運営する「茂庵」でと、毎回場所を変えながら、その土地の歴史や人物、会場となる建物の景観に合わせた趣向で茶事を開催してきた。

 

 

 

ビル群に佇む茶室

 

大橋茶寮

会場となった大橋茶寮の茶室

 

 

第四回となる今回は舞台を東京に移し「大橋茶寮」を会場として開催された。ここは昭和中期に京都の数寄屋大工の名工・三代木村清兵衛が手がけたと伝えられる料亭で、大橋茶寮が有する4つの茶室「守貧庵」「葵」「桂」「山吹」「如庵写」などが「再現することが容易でないもの」として文化庁登録有形文化財に登録されているという。

 

さて茶事当日、いまトーキョーの最先端として脚光を浴びる麻布台ヒルズを見上げながらその脇道を通り抜け、まさに「市中の山居」といった佇まいの茶寮を訪ねる。緊張しながら門をくぐると、今回4人の主人とともにゲスト亭主を務める伊藤穰一さんが迎えてくださったのでご挨拶(穰一さんについては『目の眼』12・1月号にも掲載したインタビュー記事を参照してください)。

 

寄付(よりつき)に通されるとすでに5名ほどの先客が準備を整えていたが、全員着物姿でおどろいた。「スキモノムスヒは茶事といってもカジュアルな会なので懐紙を持参いただくくらいで大丈夫ですよ」と事前に説明されていたのだが、自分以外は完全武装の様子。確かに一流の道具が揃う茶事で、主人たちもその道の達人ばかり、やはり本気の人は姿勢が違うと感じた。せめてスーツ姿で助かった、あやうくジーパンで来るところだったと胸を撫で下ろした。(主催者注:服装にきまりはございません)

 

 

 

*********** つづく

 

 

 

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